わさわさ

@myurenu

リトルウィッチアカデミア16話感想

今更だけどLWA16話の感想を書こうと思います。

というのも、Febri41号のLWAスタッフインタビューを読んでから16話を見ると色々と気付かされる部分があり、それをきちんと言語化してみようと思ったからです。

 

 

では、16話を見ていく前に、前提としてLWAというアニメはアニメ業界そのものを描いた作品であるということを確認しなくてはなりません。

作中の“魔法”というものがアニメーションのメタ表現なわけです。

これはFebriのインタビューで吉成曜監督も明言しています。

 

吉成 簡単に言うと『LWA』はアニメ業界の話でもあるんです。アニメの現場に身を置いてる人間としては「ああ、衰退の兆しが……」と感じるところがあって(笑)。それがそのまま世界観にも投影されています。

 

LWAの世界観には吉成監督が考えるアニメ業界の問題が反映されているわけです。

特に、次世代を担う人材が少ないというのが一番分かりやすいのではないでしょうか。

アニメ業界も人材不足に悩まされているらしく、LWA世界でも魔法の衰退とともに魔女の数が減っていることが度々言及されています。

 

それらを踏まえて16話。アッコは皆の緑人間病を治すために奮闘し、やっとのことでイエティの薬の素を入手し持ち帰ろうとします。

しかし帰るためのソリとトナカイは無く、1人長い帰路を歩くことに。

途中、1話で背負っていた大荷物(魔法への情熱?)を捨てて手ぶらになったアッコの幻影が「あんたの代わりなんていくらでもいるよ」と囁きかけてきます。

自分に価値があるのか自問自答する新人の姿でしょうか。情熱だけ持って業界に入ったけど、現実に打ちのめされ、ギャップにやられてしまう新人。

しかし振り返ると仲間の姿が。そして「それでいいの?」と問いかけるシャリオ。

 

辛い、苦しい。でも、耐える!」薄給と悪待遇に苦しむ新人アニメーターの叫びだと思うと涙が出てきそうです。

 

この時見たシャリオの姿はアッコが初めて見た魔法ショーのシャリオ。アッコが魔法を志す原点になったシャリオです。

 

吉成 アッコの見てるシャイニィシャリオと、シャイニィシャリオ自身は違うものなんですね。(中略)アッコが最初に感じたシャリオが「本当のシャリオ」なんです。そこに立ち返るというか、その気持こそがアッコにとっての原動力になる。そこを説得力を持って描くことができればいいな、と思っていますね。

 

そしてなんとか材料を持ち帰ったアッコは自分に足りないモノ=忍耐に気づき、言の葉を見つけます。「マエナブディシブード!

 

LWA16話を「憧れを抱いて業界に入ってきた新人」の物語だと思って見てみると少し複雑な気持ちになりますね。

マエナブディシブードは吉成監督から新人へのメッセージなのでしょうか。薄給でも待遇が悪くても頼むから辞めるな!という…。

TRIGGER社の待遇がどうなのかは知りませんが、アニメーターと言えば過酷な仕事というイメージが強く、実際そのような職場の方が多いのでしょう。

 

 

 

また、LWA16話を「アッコの成長物語」という側面から見ても面白いです。

 

吉成 例えば、『ドラえもん』ののび太は、毎回痛い目に遭ってるのに全然変わらないじゃないですか。ああいうのが理想というか、本当はのび太くらい何も学ばなくてもいいのにな、と思っていたりします。ただ、その一方で『LWA』はアッコの成長物語という体もあって……。

 

冒頭で、ウッドワードは学生時代のシャリオとクロワに「言の葉とは、お前たち自身が生きて成長していく中で見つけるものなのだ」と語ります。

そして、自分に足りないものを教えてもらおうとするアッコに向かってシャリオ(アーシュラ先生)は同じことを諭します。

これまでのストーリーのなかで少しづつ成長してきたアッコですが、直情的でせっかちな性格はなかなか変わりません。

そして16話の中で4つ目の言の葉を見つけ、忍耐の大切さを学んだアッコ。

しかしラストでやっぱりせっかちで調子に乗りやすいのをアーシュラ先生に諌められしまいます。

分かってない人が見たら「やっぱ成長してへんやんけ!」とツッコミそうですが、吉成監督のインタビューを踏まえてLWAと向き合うと、アッコはこれでいいのだ、ということが分かると思います。

アッコがいきなり忍耐強くて真面目なキャラになってしまったらそれはもうLWAではありません。

話のテンポや反省しない主人公、黒い背景でアッコの顔に円がフェードアウトする終わり方もまさに『ドラえもん』のようで、吉成監督の考える『コンスタントで長く続けられるアニメ』としてのLWAも感じることができます。

 

吉成 『LWA』は「作ろうと思えばいくらでも作れる」みたいな、それくらい軽いノリでいける作りにしたいと思っていて。それこそ、各話ごとに完結している『ちびまる子ちゃん』や『クレヨンしんちゃん』『ドラえもん』みたいな、長期シリーズ、コンスタントに一定の品質で作っていけるシリーズになるといいなと。

 

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それと16話は(16話も)ロッテとスーシィも魅力的でしたね。

ロッテはアッコに対して遠慮がなくなってきて怒鳴ったりするし、スーシィはパイを食べて珍しく声色が高くなったり。パイを食べてはしゃぐスーシィ、可愛かったです。

あとイエティに薬を作らせるアッコは制作進行の新人みたいでしたね。

「リテイクお願いします!」て。

エゴサで落ち込むクリエーターを励ます制作進行…SHIROBAKOで見たような見なかったようなシーンでした。

 

16話の脚本は3話と伝説のスーシィ回の8話と同じうえのきみこさんです。

この人の回は毎回テンポが良くて素晴らしいですね。

 

 

 

後半雑になってしまった。

僕の文章と脳みそが拙いせいで16話の魅力を半分も伝えられませんでしたが、とても良い回なのでまだの人は是非、LWAを見たことがない人は1話からどうぞ。